株式会社イヤマトータルブリッジサポート

平成28年度名古屋市子育て支援企業認定:審査員特別賞受賞

業種:建設業
事業内容:橋梁塗装事業、橋梁の補強・補修工事
従業員数:60人(うち女性 6人)
所在地:名古屋市緑区

会社と社員の「相思相愛」を目指して “人を活かし、制度を活かす”

名古屋市緑区の工業団地の一角にある株式会社イヤマトータルブリッジサポートでは、15年ほど前から社員が乳幼児期のお子さんと一緒に出勤できるよう、事業所内に“子どもスペース”を設けました。取材に伺ってみると、事務スペースと同じくらいの広さの“子どもスペース”があり、そこでは2歳のなつ君が電動三輪車に乗ってご機嫌に遊んでいました。“子どもスペース”の中にパソコンが置いてあり、お母さんはなつ君の様子を見ながら、仕事をされています。これまで、5名のお子さんがここで0歳から2歳までの間を過ごしたそうです。

広々とした「子どもスペース」 広々とした「子どもスペース」

「小さな会社ですから、どうしたらみんなが気持ちよく働けて仕事がはかどるのか、と考えながら手探りでやってきました」と語るのは、加藤社長。「数人で始めた会社がみんなのおかげで今のような仕事をさせてもらうことができるまでになったと思っています。本当に、みんなが健康で元気に仕事ができることがありがたい」。気さくで大らかなお人柄と細やかな心配りあふれる言葉から、社員一人一人を、まるで家族のように思いやり、気遣っていらっしゃることが感じられます。時には社員のプライベートな相談にものり、話を聞き、アドバイスをし、本気で叱るとのこと。
その想いはしっかりと社員にも伝わっています。社内のワークバランス推進委員でもある福島さんをはじめ、社員のみなさんも「本当に社員のことを考えてくれるいい会社」と口を揃えます。仕事の上では、もちろん厳しさもあり、叱られることもある。けれど、社員一人一人の中身をしっかり見て、人として体当たりで接してくれることで、自分が大切にされていること、信頼して仕事を任せてもらっていることが伝わり、「もっと仕事も頑張りたい」「次はこんな風に工夫してみよう」という気持ちにつながっているそうです。また、育児中の社員がお子さんの行事や病気で休みをとるときも、日ごろからのコミュニケーション・チームワークとお互い様の精神で自然にサポートしあう環境ができています。
「うちの社員はみんな責任感がすごいんです。たとえ休みをとることがあっても、仕事はきっちりやる、という意識があるので、安心して仕事を任せられます」と加藤社長。

また、労働時間が長くなりがちな建築業でありながら、月1日ノー残業デーを導入し、社員のみなさんからは「仕事と家族のバランスがとりやすくなった」「仕事にもメリハリがついた」と好評です。短時間労働制度も小学校入学まで利用できるなど、各種制度も充実しています。「ただ、制度があっても、それを知らない社員もいます。なかなか就業規則をじっくり読むこともないですよね。もっと会社の制度を知って活用してもらえるよう、積極的に発信していきたい」と福島さんは意気込みます。

IYMワークバランス推進員 福島さん IYMワークバランス推進員 福島さん

こども110番の家の設置、地域安全活動、清掃活動など、地域とのかかわりも大切にするのも、創業以来続く強い思いがあってこそ。
「人間同士の関わり合いの中で、人は成長するし、その結果としていい仕事ができるようになる。結局は“愛”ですよね」と笑う加藤社長。その大きく深い愛の中で、子育てをはじめとする様々な環境の中にある社員がいきいきと働く姿は、これからの時代の大きなヒントになりそうです。

(2017年10月27日取材)